全期間固定の住宅ローンは本当に良い商品なのか?

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金利は安ければ安いほど、支払利息が少なくなります。
それゆえ、より多くの資金を
銀行から借入れしなければいけない方ほど
本来は、金利が安い商品を選ぶべきです。
 
しかし、より多くの資金を
銀行から借入れしなければいけない方というのは、
それほど多く自己資金を準備することが出来ず、
かつ土地購入も同時に行わなければいけない状況であるため、
目先の金利の安さに重点を置いて住宅ローンを選ぶのではなく、
リスクが最も少ない商品を選ぶようにすべきです。
 
 
つまり、銀行から借入れする金額が大きい方ほど、
少々金利が高く返済負担が上がってしまうとしても、
返済金額がずっと変わらない全期間固定型の
住宅ローンを選んだ方がベターであるというわけですね。
金利上昇リスクを回避しておいた方がいいからです。
 
これまで貯金癖がついてなかった方が、
家を建てたことをキッカケとして
急にお金が貯められるようになるわけではないし、
そんな中、先が読めない不安定な返済計画を立ててしまったら、
破綻するリスクだけが高くなってしまいますからね。
 
また、現在は変動型商品と全期間固定型商品の
金利差がそれほどないということも、
全期間固定をオススメさせていただく
大きな理由でもあります。
 
とはいえ、取扱う銀行によって貸出条件も違うし、
選ぶ商品を間違えてしまうと、
後から取り返しがつかなくなってしまうことも
あり得る話なので、ここからは、
この全期間固定型商品の注意点について
お伝えしていきたいと思います。
 
 
その1:初期費用が余分にかかる・・・
 
まず1つ目の注意点が、
変動型商品には必要がない余分な手数料が
初期費用としてかかってくるということです。
 
この費用も、銀行によって違ってくるので、
金額は一概には言えないのですが、
一般的には、借入額の2%が必要となります。
 
2500万円借入れするとしたら50万円ですね。
となると、土地や家に使える予算が、
その分だけ減ってしまうということになります。
 
それゆえ、このような手数料が掛かることも
資金計画に組み込んでおく必要があります。
 
 
その2:どこの銀行でも金利が同じではない・・・
  
例えば、○○銀行であれば、
全期間固定型商品の金利は○.○%で設定されており、
これに保証料○.○%が上乗せになってくるので、
貸出金利は○.○%ということになります。
 
これに対し、住宅金融支援機構のフラット35は、
住宅金融支援機構が定める家の基準さえ満たせば、
最初の10年間の金利は○.○○%であり、
11年目以降の金利は○.○○%となっており、
○○銀行よりも、より安い金利で借りることが出来、
その分返済金額を抑えることが出来ます。
  
このように、銀行によって貸出条件が違うので、
比較検討しつつ選ぶ必要があります。
 
 
その3:借り過ぎてしまう・・・
 
そして、最も怖い失敗は、
住宅ローンを借り過ぎてしまうことです。
 
とりわけ、フラット35という住宅ローンは、
銀行が貸してくれる金額よりも
遥かに多くの金額を貸してくれるため、
身の丈以上のローンを組んでしまいやすい商品でもあります。
 
一般的に、銀行では、
年収400万円の方が貸してもらえる金額は、
2000万円〜2200万円ぐらいですが、
これがフラット35になると、
3800万円もの金額を最大で貸してくれるようになります。
 
また、夫婦の収入合算をして
借入れされる方も数多くいらっしゃいますが、
合算して収入が600万円になった場合、
銀行が貸してくれる金額は、
3000万円前後になるのに対し、
フラット35では、5800万円もの金額を
最大で貸してくれるようになります。
 
しかし、その状況に甘えて、
身の丈以上の多くの金額を借りてしまったとしたら、
間違いなく建てた後に、
そのしわ寄せがやってくることになります・・・
 
それゆえ、借りていい金額と貸してくれる金額を、
資金計画によって身極めなければいけないんですよね。
 
いかがですか?
これらが全期間固定型商品を選ぶ際に、
注意しておくべきポイントです。
 
ということで、予算設定と住宅ローン選びは、
家づくりで非常に大切なことなので、
家のことや土地のことばかりに気を取られずに、
しっかりと現実を見つめながら
考えるようにしてください。
 
それでは、、、